繰延資産の影響/貸借対照表の基礎から解説。

   
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    繰延資産の影響

・繰延資産とは

ある特定の費用は、支出した年度のみの費用としないことができます。
例えば当期に多額の研究開発をした場合、その試験研究費の効果は何年も続くわけですから費用も何年にも分けて費用を分配した方が妥当ですよね?
そうならば、その試験研究費は当期のみの費用ではないはずです。その費用の効果が翌年以降にも及ぶと期待されるものは、振り分けて負担させても良いことになっているのです。

その費用配分の考え方から繰延資産が生まれました。
上の例でいくと、当期に実際に支出した試験研究費から、当期に配分した試験研究費を差し引いた額が繰延資産となります。貸借対照表上は資産として表示しますが、売却価値はありません

・繰延資産の影響

繰延資産に計上しても良い支出は、創業費、開業費、新株発行費、社債発行費、社債発行差金、研究開発費などがあります。償却年数はあらかじめ決められていて科目によって、3年〜5年以内に均等額以上で償却することになっています。
ここの「均等額以上で償却する」というのがミソで、当然一括で費用とすることもできるということです。

例えば今年度に試験研究費に5,000万円を要したとしましょう。
(試験研究費は5年以内で償却することになっていますので、1年度で費用にできる最低限度は1,000万円になります。)

仮に今年の決算では1,000万円の費用としました。残りの4,000万円は資産として計上されます。2,000万円を費用とした場合は、繰延資産が3,000万円ですね。

このように、費用の配分1つで利益が大きく変わってくるわけです。
これまで繰延資産を計上していなかった会社が急に計上を始めた場合は、甘い決算になったと考えていいでしょう。




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