MSCB/株式投資の基礎

   
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    MSCB発行会社の企業価値

MSCBとは、(Moving Strike Convertible Bond)の略で、「転換価格下方修正条項付き転換社債」といいます。

一般のCB「転換社債型新株予約権付社債」の場合転換価額が決まっていて、当初@500円で決定した場合、いくら株価が下がっても@500円で転換されるようになっています。

一方、MSCBの場合、以下の例のようになります。
当初決定額@500×20万株=1億(条件:下限@250 株価の90%で発行)

基準日で株価が@300まで下落していたとすると、300円×90%=@270で転換されます。
発行額は変わらないため、@270×37万株=1億円となり、株価が下がれば株数が増えることになります。

一般的に、MSCBが発行されると、その発行した会社の株価は下落しはじめます。
何故かというと、そのカラクリは以下のとおりです。

@ MSCBの引き受けては、まず証券会社などからその会社の株を借りてきます。
A 引き受けては借りてきた株でカラ売りを仕掛けます。
B 株価がある程度下がったところで、MSCBを株式に転換します。   
C 転換した株式を、株式を借りたところへ「現渡し」します。
D 結果的に、市場で買戻しをせずに大賭けできる仕組みです。

更に株価が下がることで、枚数を増やせ、値幅もとれるということです。
(ちなみに過去のデータでは、第一回目の転換価額修正日近辺から下落が始まる傾向があることが多いようです。)

上の例では下限が@250に設定してあるので、250÷90%=277となり、株価が277円を下回ると引き受け手はそれ以上売ったところでうまみがなくなります。

MSCBは、発行会社は無利子で資金調達でき、引き受け手はかなり有利な条件で株式を調達できます。では、誰が一番損をするのか?それは「既存株主だけ」です。
その資金を将来のために有効に活用できる会社ならば、MSCBが一概に悪いとは言えませんが、MSCBを発行するような会社は、これまでの商いが悪く資金が不足している状態の場合が多いので、資金を調達したところで急激な業績の変化は見込めません。

結論:自分が投資している(投資しようとしている)会社がMSCBを発行している場合は以下のIRをチェックしましょう。

 ・下限価額が定められているのか。
 ・下限の株価はいくらか。
 ・転換価格の修正日が多すぎないか(数ヶ月に1回等)。
 ・将来会社にとって有益であると判断できるか。
 ・四季報で大株主に社長、役員等がいるか
 (自ら損をする決定はしないだろうという考え)。


 チェックサイト
・20日遅れですが、東証サイトの「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」でチェックできます。


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