利益処分とは?利益処分計算書の役割

利益処分とは?利益処分計算書の役割
H18年施行の会社法の改正により、従来の「利益処分計算書」が廃止され、「株主資本等変動計算書」に変わりました。
以下は、旧来の記事ですのでご注意ください。
株主資本等変動計算書とは?

損益計算書では、売上高から当期の利益を計算するまでの過程がありました。

利益処分とは、その儲けた利益をどう処分するのかを計算するもので、その計算過程を表しているのが、利益処分計算書です。

利益処分計算書とは?

利益処分計算書の説明をする前に、当期未処分利益の額について認識しておきましょう。

当期未処分利益の数値は、損益計算書の当期純利益の数値に前期の利益処分計算書の次期繰越利益の数値を足し、中間配当額などの額を引いたものです。

損益計算書の当期純利益
前期繰越利益
中間配当額
当期未処分利益
1,000
2,500
500
3,000

損益計算書の末尾に上記のような計算を付け加えます。これは株主総会で決算書類が承認されるのを前提に決められます。

利益処分計算書の例

利益処分というのはこの未処分利益に配当や役員賞与のようなものを差し引き、最終的に残った利益を次期繰越利益として計算されます。

利益処分計算書
当期未処分利益

(利益処分額)

配当金

役員賞与

任意積立金

次期繰越利益

3,000

(1,000)

400

100

500

2,000

・・・損失なら当期未処理損失となります

・・・配当金や役員賞与のような社外流出※1と任意積立金への繰り入れなどの社内留保※2への振り分けが行われます。

・・・最終的に次期へ繰り越す金額です。

※1 : 社外流出とは実際にお金が出ていくもの
※2 : 実際にお金が出ていかず、社内に留保されるもの

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