経理担当者こそ、会話力・質問力が必要になる
「学生同士(友達同士)の会話とビジネスの場での会話は、まったくの別物である」というようなことが書かれているビジネス書はよくあると思います。
確かにその通りだと思うのですが、難しいのは、例え気をつけていても年下の上司にタメ口を使ってしまったり、クライアント先の人に対して変な敬語を使ってしまったり、変な言葉を使ってしまったりしてしまうことです。
経理という仕事は、従業員の経費精算や領収書・請求書の提出方法など、きちんと相手に分かりやすく説明することが求められます。
当たり前のことですが、一言でも間違っている言葉や用語を使ってしまうと、どんなにゆっくり分かりやすく説明しようとしても、相手には十分に伝わらないことがあります。
また、経理に限らず、ビジネスにおいては、質問力も求められます。
例えば、上司から業務とまったく関係のない世間話をされた時、質問力次第で今後の上司との付き合いに大きく影響することがあります。更にいうと、クライアント先から、仕事とまったく関係ない世間話をされた時、質問力次第では、今後の付き合いはもちろん、今後の契約にも影響が及ぶかもしれません。
例え仕事とは関係のない世間話でも、少しでも相手との関係を深めようとする行動は、マナーと言えるのではないでしょうか。
それではその質問力や会話力とは、どのように鍛えれば良いのでしょうか。
会話力は誰でも向上させられる
会話術や交渉力、質問力などのビジネス書は、どこの本屋でも陳列されていると思いますが、この記事では、以下のようなことだけ気をつけていれば、質問力が身に付く方法をお教えします。
その方法とは、ズバリ「相手が話したがっている話を膨らませてあげる」ことです。
つまり、相手が自分の趣味や習い事など、楽しそうに話ている内容に対して、話を続け易く質問してあげるのです。
人と会話中、相手が楽しそうに会話を続け、徐々にその話の内容が膨らんでいるとすれば、それはあなたに、会話力や質問力が備わっていると言えます。
住んでいる場所、最寄り駅などの会話から、一緒に暮らしている家族についての話に移り変わり、話し手のお子さんの話 → お子さんと遊んでいる時の話 → お子さんの将来の話 → 更に話が膨らんでいきます。
人の感じ方にもよりますが、基本的に、相手が笑顔で積極的に話してくる内容というのは、だいたい自分が気持ち良くなりたいから話していることがほとんどです。
もし、その話の内容が仕事以外の話だったりすれば、絶好のチャンスです。相手の話を集中して聞きましょう。
そして、その話を長々と聞いてくれた人に対して感謝の気持ちが芽生え、お互いにとって良い関係に発展するのです。
会話力のビジネス書を読めば、もっと奥が深いことを知ると思いますが、質問力を極める目的は、相手からの好感度を高めるためです。
相手が話したがっている話を続けてもらえれば、それだけで相手は価値のある時間(楽しい時間)だったと思ってもらえるのです。
経理担当者こそ、伝え方と聞き方が大事
ビジネスに使える会話力・質問力は上述したとおりですが、これらのスキルは、経理部門の方であれば、相当役に立つスキルです。
なぜなら、経理担当者が知りたいことは、現場で活躍している社員のお金に関する情報だからです。
会話力・質問力のスキルが備わっている経理担当者であれば、たとえ相手が言いにくい内容でも、聞き出すことが可能だからです。
できる経理担当者になりたいと思うならば、ぜひ会話術を極めてみてはいかがだろうか。