引当金は必要性?考え方と解説

引当金は必要性?考え方と解説

将来に支払わなければならない賞与や退職金などの費用は、当期負担分を費用として処理すると共に負債に計上します。
この負債に計上された分が引当金です。

仕訳で表すと

賞与引当金繰入額 100万円 / 賞与引当金 100万円

【借方100万円(費用)と貸方100万円(負債)】となります。

引当金に計上できる条件

もちろん、将来に支払わなければならない費用の全てが引当金繰入の費用として計上できるわけではありません。
仮にできたとしたら、利益操作ができてしまいますね。

引当金に計上できるのは以下の全て条件を満たした場合です。

① 将来の特定の費用または、損失に関係するものであること。
② その発生の原因が、当期かそれ以前であること。
③ 発生の可能性が高いこと。
④ その金額を合理的に見積もることができること。

引当金の考え方

引当金の考え方としては、たとえまだ支払いがされていなくても関連する金額を当期に費用として計上することにより、適切な利益計算を行おうとすることです。
なので、引当金の計上は正しい財務諸表を表示するうえでも必要な存在なのです。

引当金の種類

こうやって計上される引当金の種類には、売掛金や受取手形の一部が回収できなくなることに備えるために設定する貸倒引当金や、将来に機械などの修理を行う場合の支出に備えて設定する修繕引当金、将来に支払う賞与や退職金の支出に備えて設定する賞与引当金、退職給付引当金などがあります。

引当金には負債の部に計上される負債性引当金と、資産の部にマイナスで表示する評価性引当金があります。
多くの引当金が負債の部に表示しますが、貸倒引当金は評価性引当金で、資産の部にマイナスとして表示されます。

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