トヨタ自動車は中長期的にバランスをとりながら以下の3つの財務戦略を実施し,安定的かつ持続的成長を目指していると言われています。
1.成長性
成長のキードライバーとなる環境・安全技術への先行投資,グローバルな設備投資を業績や為替変動などに拘わらず積極的かつ継続的に行っていく。
安定的な企業価値向上を実現できるようキャッシュフロー重視の経営に注力し,収益の最大化努力によって得られたフリーキャッシュフローを,将来の更なる成長のために設備投資と研究開発に振り向ける。
2.効率性
VI(Value Innovation )活動によって新たな次元での原価低減を推進し,グループの収益性を高めて資本効率の向上を図る。
3.安全性
市場環境や経営環境が激変したときにも,機動的な先行投資を継続し,また低コストかつ安定的な資金調達を可能にするために,豊富な流動性と安定した株主資本を持つことにより強固な財務基盤を維持する。