2016年3月16日に、政府は世界経済について有識者と意見交換する「国際金融経済分析会合」の初会合を開きました。
この時、講師役として招かれたのはノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授です。
この会合自体に最初は何の興味も抱かなかったのですが、講師がスティグリッツ氏ということで、「おお!」と興味を引きました。
スティグリッツ氏の多くの著書は、日本でも出版されており、経済学の教科書となっているものもあります。
私も、日本でMBAを取得するとき、書籍「スティグリッツ入門経済学」を購入して勉強しました。
非常にわかりやすいので、経済学の初歩を学びたい人にはお薦めです。
アンソニー会計学入門
さて、経済学ではなく、会計学ですと、ロバート・アンソニー氏の書いた「アンソニー会計学入門」が初心者にはお薦めです。
著者は、ハーバード大学ビジネススクールの教授であり、本書は、同スクールの教科書として使用されておりました。
現在、日本語版では、第2版が最新のようです。「会計」と言っても、大きくは「財務会計」と「管理会計」に分かれますが、財務会計について書かれている本です。
会計を「ビジネスの言葉」ととらえ、会計の基礎概念と簿記のルールを、非常にわかりやすく説明しています。
この本の内容は、いわゆる財務諸表についてと、その財務諸表を元にした分析についての二つで構成されています。
分析が含まれていますので、一部管理会計的要素も含んでいると言えます。財務諸表である、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書についてその内容が書かれています。
減価償却や、原価計算など簿記でも登場する内容が含まれていますので、日商簿記検定の勉強を始める前に、読んでおいた方が良いと思います。
世界一感動する会計の本です(簿記・経理入門)
もう一冊オススメすると、山田真哉氏の書かれた「世界一感動する会計の本です(簿記・経理入門)」です。
「アンソニー会計学入門」のさらに前に読んでおくと、日商簿記検定の勉強前の理解が進みます。
山田さんと言えば、大ベストセラーとなった「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の作者です。
私が日商簿記検定3級受検勉強を始めた際、簿記自体が何のことか理解しづらかったため、「世界一感動する会計の本です(簿記・経理入門)」を購入して読んだところ、霧が晴れるように簿記が理解できました。
複式簿記で借方と貸方がなぜあるのか、試算表とは、決算書とは、という説明が、「たまごの国」という架空の国の物語として書かれています。
この本で明確にされているのが、経理、会計、簿記の関係です。簿記は、会計の元であり、会計は経理も元です。
そして大元となるのが、仕訳です。簿記検定でも、まずは仕訳ができることが必須です。仕訳自体は、難しいものではありませんが、借方、貸方の複式という概念が、経理の経験の無い人にはハードルですので、そこを飛び越えさせてくれる本です。
最後まで読むと、財務諸表に登場する勘定科目と仕訳の仕方がほぼ理解できます。
あくまで入門書ですので、簿記を行うには、この本だけでは足りませんから、「アンソニー会計学入門」を読むなり、日商簿記検定の対策本で勉強するなりしましょう。