貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)とは、企業の一定時点(決算日)における資産・負債・純資産の総括表であり、企業の財政状態を表したものです。
英語ではBalance Sheet(B/S)と言うことから、現場では「貸借対照表」と呼ばず、「ビーエス(B/S)」と呼ぶことが多いかもしれません。
貸借対照表に比べて言い易いですしね。
なぜ貸借対照表と言うの?
貸借対照表 | |
---|---|
資産 100 円 | 負債 50 円 |
純資産 50 円 | |
合計 100 円 | 合計 100 円 |
上図のように、貸借対照表の左側の合計額と右側の合計額は必ず一致します。つまりバランスします。
これがBalance Sheet(バランスシート)の名前の所以です。
これを計算式で表すと、
資産=負債+純資産 あるいは、資産-負債=純資産
となります。
資産=負債+純資産 あるいは、資産-負債=純資産
となります。
試しに自分の会社やどこかの上場会社の決算書にある貸借対照表で資産の部合計と負債、及び純資産の合計を見比べてください。
合計が一致している事がおわかり頂けると思います。
良い貸借対照表と悪い貸借対照表の見分け方
貸借対照表は、これら資産・負債・純資産をひとつの表にまとめますから、資産の状態や負債の状態は良好か、純資産は十分かなどを知るのに便利です。
このような資産・負債・純資産の状態や関係を財政状態といいます。
それでは良い貸借対照表と悪い貸借対照表の例を簡単に挙げてみましょう。
良い財政状態の貸借対照表の例
貸借対照表 | |
---|---|
資産 100 円 | 負債 20 円 |
純資産 80 円 | |
合計 100 円 | 合計 100 円 |
資産が多ければ多いほど良く、負債は少ないほど良いというのは言うまでもありませんね。
悪い財政状態の貸借対照表の例
貸借対照表 | |
---|---|
資産 100 円 | 負債 150 円 |
純資産 - 50 円 | |
合計 100 円 | 合計 100 円 |
この例では資産よりも負債の方が大きく結果的に資本がマイナスとなっています。
いわゆる「債務超過」という状態です。
つまり、現金を100万円しか持っていないのに借金が150万円あるわけですから、借金を返せないという財政状態なのです。
これは、倒産の一歩手前という会社に多くみられる貸借対照表です。