遅延処理項目と退職給付引当金

・退職給付引当金(積立不足) = 退職給付債務 ― 年金資産

・退職給付債務 = ①退職給付見込額のうち②期末時点までに発生したと認められるものの③割引現在価値

・貸借対照表に計上される退職給付引当金、つまりオンバランスとなっている金額は、退職給付 債務と年金資産との差額(積立不足)に、遅延処理項目の未認識額(オフバランス)を加算した金額となる(積立超過なら減算した金額)。

・遅延処理項目は、損益数値に極端な影響を与えるのを避けるために少しずつオンバランスしていく積立不足(超過)であり、現時点ではオフバランスとなっている。
会計基準変更時差異・・退職給付会計導入時の積立不足
「算式」 退職給付債務-(年金資産+退職給付引当金)

数理計算上の差異・・退職給付債務・年金資産の時価評価による差額
「算式」 期末の予測値-期末の実際値

過去勤務債務・・退職給付水準の改訂等による退職給付債務の変動額
「算式」 改定後の退職給付債務-改定前の退職給付債務

退職給付費用=勤務費用+利息費用―期待運用収益相当額±遅延処理項目の費用処理額
退職給付引当金=退職給付債務-年金資産±遅延処理項目の未認識額(オフバランス分)

・数理計算上の差異と過去勤務債務の費用処理・・原則として定額法、定率法も認められる。
会計基準変更時差異の費用処理・・定額法が強制される。

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